第7回西日本経済同友会代表者会議(2021.7.6)

 7月6日(火)14時から、第7回西日本経済同友会代表者会議がオンラインで開催された。西日本18の同友会が集まり、本会からは三好代表幹事、島事務局長の2名が参加した。今回は①ツーリズム復活に向けた戦略再構築のあり方、②アフターコロナを見据えた地域の経済・社会活性化のあり方、の2つをテーマに議論を行った。

 古市健氏((一社)関西経済同友会代表幹事)の挨拶で開会し、休憩をはさみながら討議が行われた。議事進行は古市氏が務められ、最初に古市氏より問題提起が行われた。

 

◇討議①ツーリズム復活に向けた戦略再構築のあり方

 各地域の取組み事例として、九州、和歌山、鳥取の各経済同友会の代表幹事による発表が行われた。九州経済同友会からは、九州全域を網羅するJR九州による「輝け!みんなの九州プロジェクト」について、その取組みが報告された。和歌山経済同友会からは、IR誘致、民間による宇宙小型ロケット事業と絡めた観光戦略が報告された。鳥取経済同友会からは、関西学院大学の学生との交流(「若者・よそ者」の視点・発想を取り入れる)などを踏まえた方向性が報告された。その後、各地の同友会から現況および今後の目指す方向について報告され、活発な意見交換がなされた。オーバーツーリズムへの対応、量から質への変換、客単価の引き上げ、コロナ後の旅行の形態(アウトドア体験型、ウエルネス旅など)、他地域とのアライアンスによるメリット共有・配分、など幅広く議論された。

 

◇討議②アフターコロナを見据えた地域の経済・社会活性化のあり方

 広島、香川、和歌山の各経済同友会の代表幹事による発表が行われた。広島経済同友会からは、活動の4本柱「まちづくり」「ひとづくり」「しごとづくり」「オール広島」について説明があり、「広島都心会議」の設立や同県への移転・進出企業が急増している現況について報告された。香川経済同友会からは、地方創生テレワークについて、特に企業のシニア人材向けの施策案について報告された。和歌山経済同友会からは、ワーケーションの推進について報告された。首都圏との好アクセス、ネット環境の充実、また豊富な自然文化、観光資源があり、IT企業の誘致も進んでいるとのことであった。その後、活発な意見交換が行われ、新幹線延伸への対応、若手教員との交流による地域振興、高校生とコラボしたSDGsへの取組み、等様々な取組みが各地の同友会より紹介された。

当会の三好代表幹事からは、良好なインターネット環境を活かしたサテライトオフィス、ワーケーション、デュアルスクール制度等への取組みが紹介された。

 

 最後に、古市氏による討議内容の総括の後、本年10月に開催される第118回西日本経済同友会会員合同懇談会について開催地の京都経済同友会から報告があった。また2027年和歌山、2028年香川での会員合同懇談会の開催が承認され、古市氏の挨拶で閉会となった。

 その後、オンライン懇親会が催され、各地同友会の代表幹事、事務局長らがWEBを通じて親交を深めた。

夏季経済講演会(2021.6.16)

 6月16日(水)13時から、恒例の夏季経済講演会がWEBにて配信された。昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となったが、今年はWEBで開催する運びとなった。講師には、早稲田大学名誉教授で経済学博士の田村正勝氏を迎え、『近代文明の危機とコロナ禍の日本経済』と題して講演いただいた。三好、坂田両代表幹事をはじめ28名が参加した。

 講演のなかで田村氏は、「近代文明はマイナス代価が高まり、生態系の撹乱・社会システムの機能不全・モラルの退廃を招き、危機(分岐点)にある。今後は共生(思いやり・共益・共助・連帯等)の拡がりに『一条の光』を見出している」とされた。日本経済については、欧米と比較し低成長が続き、企業収益も見劣りする現状を指摘。コロナ禍での企業収益や雇用環境の悪化についても言及された。また中小企業を取り巻く環境は厳しいが、中小企業庁の制定した「パートナーシップ構築宣言」への参加企業の拡大に期待を寄せられた。人口問題や労働力問題への対応、拡大する財政赤字に対する抜本的改革の必要性についてもお話いただいた。

 質疑応答では坂田代表幹事が、人口減少問題を抱える徳島のような地方が元気になる施策について質問すると、「徳島は再生エネルギーの宝庫。EUが成功したように再エネの地産地消を目指し、徳島に再エネの産業を作ることだ」と述べた。

 

(PDF)講演要旨

 

消費者庁等移転推進協議会(2021.2.4)

 2月4日(木)15時から、徳島グランヴィリオホテルにおいて、消費者庁等移転推進協議会が開催され、代理出席を含め34名が出席し、協議会会長として岡田代表幹事が出席した。

 まず、岡田協議会会長が、昨年7月に開設された「消費者庁新未来創造戦略本部」支援の方向性について委員の皆様方と認識を一つにし、一丸となって取り組んでいきたいと挨拶した。次に日下部審議官(消費者庁新未来創造戦略本部次長)から戦略本部の概要について説明があり、続いて事務局から徳島県のこれまでの消費者行政・消費者教育に関する説明が行われた。

 最後に、戦略本部が開設されたことを受け、2020年2月に採択された行動宣言を見直した新たな行動宣言の案が提案され、採択された。

 飯泉徳島県知事からは、「本庁機能の地方への転置という日本の新たな今後の形、これを全国の先陣を切って徳島の地で具現化できたことに感謝したい、また昨年11月の『とくしま国際消費者フォーラム2020』では“WITHコロナ”のなかオンデマンド形式で世界に発信する国際会合の形を発信できた」とし、「新たな形での消費者庁の全面移転を実現できるよう、行動宣言に沿った活動をお願いしたい」と述べた。

内藤徳島市長との懇談会(2021.3.24)

 3月24日(水)、徳島市役所において内藤徳島市長との懇談会が開催された。本会からは、岡田・坂田両代表幹事と、調査・研究委員会委員長など8名が出席した。

 この懇談会は、観光・街づくり委員会の徳島市長への提言書手交の後に開催されたもので、本会の各調査研究委員会のテーマを中心に意見交換が行われた。

 はじめに内藤徳島市長が、「本市を取り巻く環境の変化に伴い複雑化多様化する市民ニーズにしっかりと対応するには、行政だけで解決できる時代ではなく、民間企業との連携をこれまで以上に進めていくことが不可欠である」とし、「徳島市が直面する喫緊の課題であるので忌憚ない意見を賜りたい」と挨拶した。

 その後、3つの主要なテーマに沿って、意見交換した。

 岡田代表幹事は、「SDGs先進度調査をみると、徳島市のポジションは上位4分の1にあり、さらに上を目指せる射程圏内にある。民間企業や個人、行政が一体となって取り組めば、徳島市をSDGsのブランディング先進事例にできるのではないか」とまとめた。

 最後に坂田代表幹事が「市長との懇談会が実現したことは非常に嬉しく思う」と述べ、「市長の考えや徳島市の施策を聞くことができ、地元徳島市の目指している将来像が見えた気がする」とお礼の言葉を述べた。

役員会(2021.2.16)

2月16日(火)、ホテルグランドパレス徳島において役員会(理事・監事・幹事・評議員)が開催され、本会役員46名が出席した。

 まず岡田代表幹事が挨拶のなかで、コロナ禍において本会の県内外の活動のほとんどが中止、延期、書面開催へと形を変えた1年であったと振り返った。しかし、そのようななかにおいて、委員会活動は委員長、副委員長を中心に委員会メンバーの皆様の創意工夫により積極的に活動を続け、それぞれの成果に結びつけてくれたことは大変意義深く、心よりお礼を申し上げたいと述べた。また、自律分散型地方創生への推進やSDGsについても触れ、産官学が連携し、地球を守るのがアフターコロナであるとした。最後に、会員の皆様へ引き続きの本会への支援をお願いし、挨拶を締めくくった。

 その後、2021年度事業計画(案)が審議され、原案のとおり承認された。また、各調査研究委員会の委員長より、2020年度の委員会活動総括と2021年度の活動方針について発表があった。

第33回全国経済同友会セミナー(2021.4.8)

 4月8日(木)13時から、東京都品川区の東京マリオットホテルにおいて、第33回全国経済同友会セミナーが開催された。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により高知市での開催がやむなく中止となったが、今年度はリアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド形式で開催された。第33回となる今回は「新しい日本の再設計~コロナショックを新日本創造の契機に~」を総合テーマに掲げ、コロナ禍で顕在化した新たな価値観や社会の変化を捉えた上で、目指すべき社会や経営の在り方について議論した。全国44経済同友会から約1100名が参加し、本会から8名の会員がWEB上で視聴した。

 オープニングでは、仙台経済同友会が制作した映像「震災から10年、そしてこれからーが」が約10分間上映された。その後、市川晃氏(全国経済同友会セミナー企画委員会委員長)が開会挨拶を行った。市川氏は、「2年連続での中止はなんとしても避けるべく議論を重ね、同セミナーの歴史上、初めての試みであるリアルとオンラインを組み合わせた形式での開催を迎えた」と述べ、「コロナショックによる大きな転換点において私たち経済界は、さまざまな変化を新たな価値創造へとつなげ、次世代の日本を作り上げていくことが求められている。本日は未来志向の議論を期待したい」とした。

 基調講演は、「奈良時代における医療体制から学ぶ~感染症対策に対する取り組み~」と題し、華厳宗管長であり第223世東大寺別当の狹川普文(さがわ ふもん)氏により行われた。対談形式で、廣瀬茂夫氏(関西経済同友会常任幹事・事務局長)を聞き手に、関西会場から発信された。1300年前、日本で起こった天然痘によるパンデミックに当時の為政者であった聖武天皇がどのような手法で立ち向かったのかをお話しされた。そして、その多面的な取組みと、積み重ねによりパンデミックに立ち向かったリーダーの持つべき視座は、現代にも通じるものがあるとした。

 その後、2つのテーマで、パネルディスカッションが行われた。

 最後の休憩をはさみ、クロージングでは、古市健氏(関西経済同友会代表幹事)が関西会場からアピール文を発表し、満場一致で採択された(全文後掲)。閉会挨拶では、櫻田謙悟氏(経済同友会代表幹事)が、「経済同友会は素晴らしい歴史を持っているので、一致団結した結束力で同友会らしい同友会を作っていきたい」と述べた。

 次回の全国経済同友会セミナーは、神戸市で開催される予定である。コロナ禍を克服し、来年はぜひリアルでの会員同士の交流ができることを期待したい。

2021年度(第40期)通常総会(2021.5.28)

 5月28日(金)午後3時からJRホテルクレメント徳島において、2021年度(第40期)通常総会が開催された。今年度の総会は、新型コロナウイルスの感染拡大防止という観点から、規模を例年より縮小し、出席者を幹事以上に限定し開催した(出席者21名、委任状提出者299名)。また、例年開催している記念講演と会員懇談会は2年連続の中止となった。

 はじめに、岡田代表幹事が挨拶に立ち、コロナ禍において、自治体等へ提言できたことは大きな成果であると昨年度の活動状況を振り返った。また今年度は、アフターコロナを目指し、東京の一極集中リスクの是正、自律分散型地方創生の実現、SDGsの実践が重要であるとした。

 また、ご自身の退任にも触れ、本会設立以来最高の360名を超える会員数で次の代表幹事にタスキを繋げられたことは、会員の皆様のご協力の賜物であるとお礼を述べた。続いて、議案の審議に入り、全ての議案が承認された。

 また、岡田代表幹事の退任に伴い、三好敏之氏(阿波銀リース㈱代表取締役社長)と三木康弘氏(阿波製紙㈱取締役社長)が新たに理事に就任された。三好氏の就任挨拶では冒頭、岡田代表幹事のこれまでの功績に敬意を表し、労をねぎらった。また、コロナ禍での就任ついては、これまでに経験のない時代だからこそ、新しいことにチャレンジできる機会として前向きに捉え、積極的に活動に取り組みたいとした。

 総会終了後に理事会が開催され、岡田代表幹事の後任として、三好代表幹事が選任され、三好・坂田両代表幹事による2021年度の新体制がスタートを切った。

 

三好代表幹事就任のご挨拶

この度、代表幹事という大役を拝命しました阿波銀リースの三好でございます。コロナ禍のもと社会全体が大きく変化していく中で、その重責に身の引き締まる思いであります。

まずは、岡田代表幹事、4年間本当にお疲れさまでございました。岡田代表幹事の指導のもと、委員会活動は活性化し、様々な政策提言がなされました。また、昨年7月には消費者庁の恒久的な拠点として「新未来創造戦略本部」が徳島県庁内に開設されましたが、徳島経済同友会の代表幹事として消費者庁等移転推進協議会会長の要職に就かれ、その実現に尽力し多大な功績を残されました。これらの数多くの功績、築かれた基盤を礎として、坂田代表幹事と共に頑張って参ります。

2020年度を振り返りますと、まさに新型コロナウイルスに翻弄された1年でありました。そして、現在も変異株の拡大により、全国各地に緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が発出され、収束の見通しは立っていません。感染リスクと隣り合わせ、そして様々な制約の下で、社会活動、経済活動を強いられています。また、コロナというパンデミックは、デジタル化の推進、グリーン・脱炭素社会の実現など様々な社会的課題を浮き彫りにし、その取組みを加速化させました。また、リモートの普及により働き方も大きく変わりました。人や企業も、都市部から地方へという動きが活発となり、地方が今まで以上に注目されています。それらには大きなビジネスチャンスが潜在しているものと思われ、いかに反応し行動に移すかが重要であると考えています。

次に、県内景況に目を向けますと、製造業など一部に回復の兆しは見られるものの、飲食サービス、宿泊、交通、観光・旅行業などを中心に引き続き厳しい状況が続いています。今後の景気動向につきましても予断を許しませんが、新型コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれ、コロナも収束に向かい、日常を取り戻すことで回復に向かうことが期待されます。また本県は、関西広域連合の一員であり、関西圏との結びつきは強く、来年開催予定の「ワールドマスターズゲームズ2021関西」、そしてその先の2025年には「大阪・関西万博」というビッグイベントを控えています。これらのイベントを絶好の機会として捉え、徳島への誘客促進ひいては地元経済の活性化につなげることが重要であると考えています。

産官学連携のもと、これらの課題に、会員の皆さまと共に力強く取組んでいきたいと思います。

次に、今年度の本会の活動についてですが、コロナの収束が見通せない中、当面は様々な制約が伴うと思われます。しかしながら、昨年度同様、WEBを活用するなど工夫をし、積極的な活動をお願いしたいと思っています。委員会活動においては、各委員会の目指す政策提言に向け、ぜひ活発な議論を展開していただきたい。その積み重ねが様々な課題を解決し、徳島の未来を創るものであり、徳島経済同友会の果たす役割は極めて大きいと考えています。

コロナ禍は続きますが、会員の皆さまの協力のもと、微力ではございますが、徳島経済同友会ひいては徳島経済のさらなる発展のため尽力して参ります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

2021年度通常総会終了のお知らせ

2021年度(第40期)通常総会を、JRホテルクレメント徳島において

2021年5月28日(金)15時より開催しました。

新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、会員の方々には委任状での出席をお願いし、

役員のみで審議し、各議案はすべて可決され、滞りなく無事に終了しました。

また、総会後の理事会で改めて代表幹事が選任され、新体制がスタートいたしましたことを

ご報告いたします。

PDFプレスリリース(2021年度(第40期)通常総会終了のご報告について)

 

会員の皆様におかれましては、今年度も引き続き本会の運営に

ご協力賜りますよう、お願い申し上げます。

 

1.総会議事

  第1号議案 2020年度事業報告承認の件

  第2号議案 2020年度収支決算承認の件

  第3号議案 2021年度事業計画承認の件

  第4号議案 2021年度収支予算承認の件

  第5号議案 役員選任の件(および報告)

 

2.新年度の役員体制について 

<代表幹事(代表理事)>

三好 敏之(阿波銀リース㈱ 代表取締役社長)・・・・新任

坂田千代子(株式会社あわわ 会長)

 <理 事>

近藤紳一郎(株式会社スタン 代表取締役)

髙畑 宏比(株式会社ときわ 代表取締役会長)

田中 浩三(田中法律事務所 代表弁護士)

三木 康弘(阿波製紙株式会社 取締役社長)・・・・・新任   

<監 事>

日下 雅史(税理士法人徳島 代表社員)

山内 勝英(南国商事株式会社 代表取締役会長)

 

※岡田好史(株式会社阿波銀行 取締役会長)は代表幹事を退任し、顧問に就任

本会からのお知らせ(新役員体制内定について)

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一般社団法人徳島経済同友会

新役員体制内定に関するお知らせ

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一般社団法人徳島経済同友会は、2021年3月30日に開催された理事会において、

新年度(2021年度)の役員体制を下記のとおり内定いたしました。

PDFプレスリリース(新役員体制内定に関するお知らせ)

 

◆新役員体制(2021年5月28日付)

 

< 代表幹事(代表理事)>

坂田 千代子(さかた ちよこ) (株式会社あわわ 会長)

三好 敏之(みよし としゆき) (阿波銀リース株式会社 代表取締役社長)・・・新任

 

< 理 事 >

 田中 浩三(たなか こうぞう)(田中法律事務所 代表弁護士)

近藤 紳一郎(こんどう しんいちろう)(株式会社スタン 代表取締役)

髙畑 宏比(たかはた ひろとも)(株式会社ときわ 代表取締役会長)

三木 康弘(みき やすひろ)(阿波製紙株式会社 取締役社長)・・・・・・・新任

 

< 監 事 >

日下 雅史(くさか まさふみ)(税理士法人徳島 代表社員)

山内 勝英(やまうち かつひで)(南国商事株式会社 代表取締役会長)

 

※岡田代表幹事は顧問へ就任予定です。

 

―本件に関するお問い合せ―――――――――――――――――――――――――――

一般社団法人徳島経済同友会事務局   

 TEL:088-625-8393  FAX:088-655-6344

MAIL:tokukeid@stannet.ne.jp

URL:https://t-doyukai.jp/

〒770-0911 徳島市東船場町2丁目21-2阿波銀住友生命ビル4階

                                                                                                                              以上