2023年度年末会員懇談会(2023.12.12)

 12月12日(火)午後6時からJRホテルクレメント徳島において、恒例の年末会員懇談会が総勢123名参加のもとで開催された。

 はじめに、長岡代表幹事が会員の方々に日頃のご支援とご協力に対するお礼を述べた。そして、本年の国際情勢や経済動向、ならびに本会の活動を振り返り、特に第120回西日本経済同友会会員合同懇談会への協力に対する感謝を述べた。

 長岡代表幹事の挨拶の後、オープニングセレモニーが行われた。今秋、文化・スポーツ委員会、青年部会が中心に支援を行っている経緯から、さわかみオペラの徳島合唱団コーロインダコの方々をお招きし、歌声を披露いただいた。美しい合唱のもと優美で繊細な迫力ある合唱は感動的であった。

 その後、三木代表幹事の乾杯のご発声にて開宴し、美味しい食事をいただきながら会員間の交流を大いに深めた。

 程なくして、恒例となっている会員の方々からご提供いただいた豪華な景品の福引抽選が行われ、38名の方が当選された。最後は、田中理事の挨拶の後、坂田理事、髙畑理事の音頭による「徳島締め」にてお開きとなった。

 会員の皆様にご協力いただいた募金は、NPO法人新町川を守る会および徳島新聞社会文化事業団への寄付金に充てられた。

 今回、久しぶりに行動制限のない開催となったが、来年の年末会員懇談会においても、多くの会員のご参加をいただき開催できることを願いたい。

2024年 経済5団体新年祝賀会(2024.1.5)

 1月5日(金)、あわぎんホール4階大会議室において徳島県内経済5団体新年祝賀会(主催:徳島県商工会議所連合会・徳島県中小企業団体中央会・徳島県商工会連合会・徳島県経営者協会・(一社)徳島経済同友会)が開催された。今年度の幹事は前回に続き、本会が務めた。14名の来賓を含めおよそ330名が出席し、本会からは長岡・三木両代表幹事をはじめ133名が出席した。

 主催者を代表して、徳島県商工会連合会の岡本会長が挨拶され、冒頭、元日に発生した能登半島地震の被害を悼まれた。物価高や人手不足など、経済の先行きは不透明だが、東京株式市場の大納会での日経平均株価が34年ぶりに高値だったことに触れ、「世界と日本の経済が明るくなる1年になることを期待する。そして、県内経済については、県と徳島市がしっかり協調して徳島が良くなるよう求めたい。」と決意を述べられた。

 来賓の後藤田正純徳島県知事は、「災害対策、タイ、韓国からの観光誘客、産業育成等に、長期短期で種をまいている。諸課題については、県・市が協調し、未来志向で進めていきたい。」と述べられた。

 内藤佐和子徳島市長は、「水都徳島の災害対策、まちづくり、大阪・関西万博への阿波踊り発信など、県と一緒に前進させたい。」と述べられた。

 最後の手締めでは、河村保彦徳島大学長が挨拶し、三本締めにて閉会となった。

 来年度は、徳島県商工会議所連合会が幹事を務める。

新春初詣見学会(2024.1.24)

 1月24日(水)、新春恒例の初詣見学会は、京都伏見稲荷大社を訪れた。全国に30,000社あるといわれる「稲荷神社(お稲荷さん)」の総本宮で、朱色の鳥居がどこまでも連なる「千本鳥居」で有名な、1300年以上の歴史を持つ神社である。

 当日は寒風ながらも晴天に恵まれ、凛とした空気に囲まれたなか、長岡・三木両代表幹事をはじめ総勢17名が参加した。

 阿波おどり会館前でバスに乗り込み出発、予定どおりに伏見稲荷大社に到着。重要文化財でもある「本殿」にて厳粛な雰囲気の中、徳島経済のさらなる発展を願い、全員で祈願した。

 昼食は、月桂冠酒蔵を改装した日本酒レストラン、「京の台所・月の蔵人」で御膳料理をいただいた。

 その後、京都を後にして、大阪府島本町山崎のサントリー山崎蒸留所を訪れた。

 サントリー創業者「鳥井信治郎氏」が1923年名水の地山崎に建設した日本初のモルトウイスキー蒸留所で、シングルモルトウイスキー「山崎」をはじめとする数多の名酒を生み出している。展示エリアで、サントリー創業期の歴史やこだわりに触れ、テイスティングも堪能した。

 山崎ウィスキー館を見学後、帰路についた。大きなトラブルや事故もなく、大変有意義な初詣となった。

 

 

 

第20回旧遍路道体験ウォーク(2023.11.11)

 11月11日(土)、第20回目となった「旧遍路道体験ウォーク」を実施した。今回のコースは、昨年の体験ウォークで訪れた第1番札所霊山寺から第5番札所地蔵寺に続く第6番札所安楽寺から第10番札所切幡寺までの約11kmの道程を歩いた。

 スタート時は小雨もあったが、穏やかな天候に恵まれ、先達の佐野氏先導のもと、総勢12名が参加してウォーキングを満喫した。

 阿波踊り会館前にて中型バスに乗り込み出発。第6番札所安楽寺に到着し参拝。先達の指導の下、本堂および大師堂にて灯明、線香をあげ、皆で読経した。

 参拝後は、いよいよウォーキングを開始。第7番札所十楽寺、つづいて第8番札所熊谷寺、第9番札所法輪寺を参拝した。法輪寺で昼食休憩をとり、に志もとさんに配達していただいたお弁当をみんなで美味しくいただいた。

 昼食休憩後、法輪寺を出発し、第10番札所切幡寺へ向かった。少しずつ足に疲労が溜まってきたが、無事到着。切幡寺は、333段の石段を一段一段踏み締めながら登り切った先に本堂があり、大師堂、その奥のはたきり観音の銅像など、参拝、皆で読経した。

 その後バスにて帰路に着いた。本年も、参加者のご協力のおかげで大変有意義な体験ウォークとなった。

2023年度 全国経済同友会代表幹事円卓会議(2023.11.6)

 11月6日(月)14時30分から、奈良市の奈良県コンベンションセンターにおいて、2023年度全国経済同友会代表幹事円卓会議が開催された。本会からは三木代表幹事が出席した。新浪剛史氏((公社)経済同友会代表幹事)ならびに井村守宏氏(奈良経済同友会代表幹事)の挨拶で開会し、議事および報告が行われた。

<議事>

1.第35回全国経済同友会セミナーについて

  第35回(2023年)全国経済同友会セミナー(長崎大会)の収支案が示され、全会一致で承認された。

2.第36回全国経済同友会セミナーについて

  2024年度の第36回全国経済同友会セミナー(福井大会)について、企画案ならびに予算案が示された。

  開催日 2024年4月18日~4月19日

  会 場 福井フェニックス・プラザ、コートヤード バイ マリオットホテル

  参加費 会員48,000円(同伴12,000円)

  テーマ どうする!人口減少NIPPON ~“幸福度日本一”の地で考える~

3.第37回全国経済同友会セミナーについて

   2025年度の第37回全国経済同友会セミナー(広島大会)について、広島経済同友会の武田代表幹事から開催日程が示された。

  開催日 2025年4月17日~4月18日

4.第42回全国経済同友会セミナーの開催地について

  2030年4月11日~4月12日 ・ 神戸ポートピアホテル

5.2024年全国経済同友会 代表幹事円卓会議の開催について

  2024年11月25日 ・ 神戸ポートピアホテル

<報告> 各地経済同友会による取り組みについて下記の経済同友会から報告があった。

・富山経済同友会  海外教育事情視察について

・静岡経済同友会  第2回静岡版未来選択会議の開催について

・関西経済同友会  2025年日本国際博覧会に関する取組について

・神戸経済同友会  2023年度事業計画について

・奈良経済同友会  災害発生時の民間主導による災害復旧への提案について

 議事、報告の後、来賓の馬場 基氏(奈良文化研究所 平城地区史料研究室長)による基調講演が行われた。「奈良に潜む古代国家のグローバル・ローカル・多様性」と題して、守り伝えて挑戦することについて語られ、興味深く有意義な講演であった。

 閉会後、JWマリオット・ホテル奈良「吉野」において、懇親パーティーが催され、各地同友会の代表幹事、事務局長らが親交を深めた。

第120回西日本経済同友会会員合同懇談会(2023.11.2)

 11月2日(木)、徳島市のあわぎんホールにおいて、第120回西日本経済同友会会員合同懇談会が開催された。中部から九州までの18の経済同友会から363名が参加した。(本会から83名が参加)

 合同懇談会に先立ち、JRホテルクレメント徳島において、西日本経済同友会代表幹事会が開催され、長岡代表幹事の歓迎挨拶後、次回(愛媛県)開催の概要や各地のトピックの説明があった。

 懇談会では、オープニングで「阿波藍と人形浄瑠璃のコラボレーションステージ」を行い、徳島の伝統文化を披露した。その後、長岡代表幹事の開会挨拶で始まり、基調講演、パネルディスカッションと続けて開催された。 

 基調講演は、神山町出身の大南信也氏(認NPO法人グリーンバレー理事)により「偶発性をデザインする~人口5,000人の徳島県神山町はなぜ進化し続けるのか~」と題して行われ、本年開校した「神山まるごと高等専門学校」に至るまでの過程を中心に紹介した。

 休憩をはさみ、パネルディスカッションに移り、基調講演をされた大南信也氏、大蔵峰樹氏(神山まるごと高専学校長)、西村洋子氏(ウエストウエスト㈱代表取締役社長)、大塚桃奈氏(㈱BIG EYE COMPANY CEO)の4名がパネリストとして登壇し、三木代表幹事(阿波製紙㈱代表取締役社長)がコディネーターを務めた。

 パネリストそれぞれの現在までの取り組みについて紹介があり、その後各パネリストがテーマ~創造的過疎地から発信するイノベーション~をもとに取り組みの背景や展望などについての発表が展開された。

 パネルディスカッション終了後、次回開催地である愛媛経済同友会の野本代表幹事、ならびに参加の会員が登壇し、開催概要を伝えるとともに、来年の愛媛開催を大いにPRされた。

 最後に、徳島県小松島市出身の関西経済同友会角元代表幹事が閉会挨拶を行い、盛会裏のうちに閉会した。

 懇談会終了後、会場をJRホテルクレメント徳島に移し懇親パーティーが行われた。ウェルカムアトラクションでは、徳島少年少女合唱団による合唱が披露され、徳島の食材を満喫いただいた。最後は娯茶平連による阿波踊りから坂田理事、髙畑理事による中締め「徳島締め」で締めくくり、会員間の、そして他同友会の会員の方々との交流を深めた。

 翌日3日のエクスカーションも含め、当会会員の幅広い協力のもと、無事に第120回西日本経済同友会会員合同懇談会を終了した。

 

2023年度海外研修事業(2023.10.1~10.10)

◇2023年度海外研修事業

■日 時 2023年10月1日(日)~10月10日(火)

■場 所 スペイン・イタリア

■目 的 

(1)スペイン地方都市のスマートシティ化・環境都市化先進事例視察

(2)スペイン巡礼の道、バスク地方のスポーツマーケティング・食文化視察

(3)イタリア・トリノで名産品(白トリュフ)を利用した観光街おこし視察

(4)訪問する各都市の自然・歴史・文化にふれ、自らの啓発につなげる

 

 1989年2月に開始された海外研修事業は、今回で32回目となる。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、2020年から2022年まで中断となっていたが、4年ぶりに本事業を再開するにあたり、検討会議開催を全会員に案内し、多くの会員皆様方の意向を反映した研修事業となるよう検討を重ねた。視察訪問先の選定についても、調査・研究各委員会のテーマに沿った内容で訪問先を抽出し検討を行った。

 複数回の検討会議の結果、スマートシティの先進地であるスペイン:サンタンデール市、創造都市・環境都市として街づくりに積極的な取り組みを行っている同:ビルバオ市など、地方創生の具体事例を学ぶことを目的とした視察訪問地を決定した。また、観光大国イタリアの都市部トリノにおいて、農業が観光と結びつく「アグリツーリズモ」などに着目し、スペイン加えてイタリアを訪問することに決定した。

 2023年10月1日(日)から10日(火)までの10日間、長岡代表幹事を団長、三木代表幹事を副団長とし、総勢20名の参加となった。

  今回の海外研修事業のポイントとしては、

1.調査・研究委員会のテーマを視察目的に選定

2.徳島市と同規模地方都市の街づくり事例視察

3.スペインプロサッカーチーム「レアル・ソシエダ」との交流(徳島ヴォルティス提携先)

4.ヨーロッパの自然・歴史・観光・食文化の体験等が挙げられ、全般的に様々なことを学び、訪問地の自然・文化・歴史を十分に体感できた。

 

 行 程 <主要視察・訪問先>

 10月1日(日)徳島阿波踊り空港発、東京羽田空港から北極圏まわりでヨーロッパへ出発

 10月2日(月) フィンランドの首都ヘルシンキ着。終日市内視察。夕刻、乗り継ぎで空路スペイン・バルセロナへ移動。

 10月3日(火)終日バルセロナ市内視察。世界遺産サグラダファミリア、ピカソ美術館他視察。

 10月4日(水)空路スペイン・ビルバオ市へ移動。午後サンタンデール市役所・スマートサンタンデールデモセンター視察。

 10月5日(木)ビルバオ市内経済視察。ビルバオ市役所において幹部職員から市の過去の歴史から現在にいたるまでの都市計画・現況についての説明を受けた。参加者全員がその計画的な街づくりの素晴らしさに感銘を受け、積極的な意見交換会を行った。その後、専用車でサンセバスチャン市へ移動、有名なバスク地方の食文化を体験。

 10月6日(金)サンセバスチャン市内経済視察。プロサッカーチーム「レアル・ソシエダ」との交流後、パンプローナ市へ移動、スペイン巡礼の道・パンプローナ大聖堂を視察。

 10月7日(土)専用車にてビルバオ市へ向かい、空路バルセロナ乗継ぎでイタリア・ミラノへ移動。

 10月8日(日)専用車にてトリノへ移動。世界遺産カリニャーノ宮殿、スペルガ聖堂などトリノ市内を視察。午後、世界遺産のブドウ畑を背景としたバローロのワイナリー、アルバにて観光街おこし事業「トリユフ祭り」を視察。

 10月9日(月)ミラノ発、空路ヘルシンキ経由、東京羽田空港へ向けて出発。

 10月10日(火)約14時間のフライト後羽田空港を経由し、徳島阿波踊り空港着。

 

 4年ぶりの海外研修事業が大きなトラブルもなく終了できましたことに対し、参加された皆様方に改めて感謝いたしますとともに、来年以降の海外研修事業を更により良いものにしたいと考えますので、会員皆様方のご協力をよろしくお願いいたします。

 

ジェトロ海外セミナー「欧州最新動向セミナー」(2023.9.5)

 9月5日(火)欧州最新動向セミナーが、徳島経済産業会館(KIZUNAプラザ)において開催された。講師には、土屋朋美氏(日本貿易振興機構(ジェトロ)調査部 欧州課課長代理)を迎え、「欧州経済概況~スペイン、イタリアを中心に」をテーマとして講演いただいた。本会からは長岡代表幹事、坂田理事、三好理事をはじめ13名が参加した。

 EU、スペイン、イタリアの経済概況、貿易動向、政策動向の他、スペイン、イタリアへの直接投資や進出日系企業の動向についてもお話しいただき、10月1日からの本会海外研修事業の参考となった。

 

<講演要旨>

1-1.欧州連合(EU)経済概況

 EUは名目GDP世界3位、人口世界3位の重要市場。加盟国は27か国(英国は2020年1月31日離脱:Brexit(ぶれぐじっと))。EUの実質GDP成長率は2020年に新型コロナ禍の影響から△5.7%となったが、2021年は+5.4%と回復。しかし、ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰等の影響で2022年は+3.5%となり、今後も先行き不透明感から1%台の低成長を予測する。

1-2.イタリア経済概況

 イタリアの実質GDP成長率は2020年第2四半期に前期比△11.3%となったが、2020年第3四半期には、新型コロナウィルス感染拡大後のEU復興基金等を下支えにした回復により前期比+11.7%となった。しかし、ウクライナ情勢の影響による下振れ圧力は強く、回復率は当面1%程度が見込まれる。

1-3.スペイン経済概況

 スペインは欧州第5の経済規模で、失業率はEUで最も高い水準だが、旺盛な内需と観光で堅調な成長を遂げてきた。実質GDP成長率は、2020年△11.3%から2021年、2022年ともに+5.5%と好調。インフレ、利上げで消費は伸び悩むも、投資や国際観光が好調。

 

2-1.EU貿易動向

 2022年のEU域内貿易(27加盟国間の貿易)は、輸出が4兆2,300億ユーロで前年比22.9%増、輸入が4兆1,000億ユーロで21.2%増だった。一方、EU域外貿易は、輸出は2兆5,730億ユーロ(前年比12.8%増)、輸入は3兆20億ユーロ(23.4%増)と4,290億ユーロの貿易赤字となった。EUの日本に対する輸出入は2022年に新型コロナ禍前の2019年を上回り、対日輸出では、化学品で医薬品が大幅増。対日輸入は、機械・輸送機器が最大品目だった。2019年2月に発効した「日EU・EPA」(経済連携協定)は、2023年4月に4回目の合同委員会を開催し、効果的な運用に向けて協議している。

2-2.イタリア貿易動向

 イタリアは、輸出入ともにドイツが最大の貿易相手国。EU加盟国が輸出入総額の半分以上を占める。中国からの輸入額は2022年に前年比+49.1%増加し輸入国第2位となっている。対日貿易は、衣料品、医薬品などの輸出増加もあり黒字が継続されている。

2-3.スペイン貿易動向

 スペインの主な輸出相手国は、EU圏のフランス、ドイツ、ポルトガル、イタリア、ベルギー。主な輸入相手国は、2022年には中国がドイツを抜いて1位となり、続いてドイツ、フランス、アメリカ、イタリアとなっている。対日貿易は、乗用車、金属製品等の輸入増加などもあり、赤字基調となっている。

 

3-1.政策動向

 EUの6つの最優先課題のひとつ「欧州グリーンディール」が発表した「Fit for 55」の主要法案が2023年に成立。2030年までに温室効果ガスを1990年比で少なくとも55%削減する目標を明記した欧州気候法と2050年気候中立(温室効果ガスの実質排出ゼロ)目標の達成を掲げている。また、欧州委員会は、2022年5月、天然ガスを中心としたロシア産化石燃料依存からの早期脱却計画「リパワーEU」を発表しており、エネルギー危機への対応として、省エネの推進、エネルギー供給の多角化、再生可能エネルギー利用の促進を3本柱に掲げる。

 

4-1.日本と欧州間の直接投資

 西欧10カ国(ドイツ、英国、フランス、オランダ、イタリア、ベルギー、ルクセンブルク、スイス、スウェーデン、スペイン)と日本間の直接投資額は、2022年日本→西欧406億ドル、西欧→日本120億ドルで、直接投資残高は、2021年12月時点で、日本→西欧5,241億ドル、西欧→日本1,546億ドルとなっている。スペインに向けては、再生可能エネルギーや化学分野での投資・M&Aが目立つ。今後、グリーン分野などで日欧ビジネスの協業や事業拡大のチャンスの可能性が見られ、イタリア、スペインでの進むと考えられる。

4-2.進出日系企業動向

 欧州進出日系企業拠点数(2021年)は、欧州32カ国中、1位ドイツ(1,683社)、2位英国(867社)、3位オランダ(667社)、4位フランス(587社)、5位イタリア(389社)、スペインは7位(278社)となっている。最近では、イタリアへ、日本電産(現:ニデック)や三井物産の投資が、スペインへは、電通や関西電力の投資がプレスリリースされている。

 また、イタリア、スペインともに若者を中心に日本の文化(マンガ、アニメ等)は人気で、日本食も一般的となっているなど日本が浸透している情報が挙げられた。

第31回四国地区経済同友会交流懇談会(2023.9.22)

 9月22日(金)13時30分から、松山市のANAクラウンプラザホテル松山において、第31回四国地区経済同友会交流懇談会が開催された。四国4県の同友会から153名の会員関係者が参加し、本会からは長岡・三木両代表幹事をはじめ計16名が参加した。

 交流懇談会に先立ち、四国地区経済同友会代表幹事会が開催され、愛媛経済同友会の山口代表幹事より、この後の交流懇談会の内容について説明があった。その後、「広域観光の振興について」を議題として意見交換を行った。次に、11月徳島県で開催される第120回西日本経済同友会会員合同懇談会、来年愛媛県で開催予定の第121回西日本経済同友会会員合同懇談会などの周知・報告があった。最後に、次回(第32回)交流懇談会を主催する土佐経済同友会の佐竹代表幹事から概要説明があり、閉会した。

 交流懇談会では、基調講演とパネルディスカッションが行われた。講演会では、「少子化対策・人口流出抑制で企業が果たすべき役割」を演題に、藤波 匠氏(㈱日本総合研究所上席主任研究員)より講演をいただき、企業の今後の経営と事業継続に影響を及ぼす課題として、若年者の積極的な雇用や定着、仕事と家庭の両立支援や女性活躍の推進、所得や雇用環境の改善など雇用の受け皿となるよう、変革に取り組んでいく重要性について講和いただいた。

 藤波講師をコメンテーターとして行われたパネルディスカッションでは、コーディネーター桐木陽子氏(松山東雲短期大学教授)、パネリスト河原成紀氏(学校法人河原学園理事長)、小泉啓典氏(東昇技建㈱代表取締役)、谷水恭子氏(三浦工業㈱執行役員)、三好陽平氏(㈱三好鉄工所代表取締役社長)が登壇し、変革と成長が求められる企業の在り方についてディスカッションが行われた。

 最後に、土佐経済同友会の佐竹代表幹事から次回開催地としての挨拶があり、盛況のうちに閉会した。

 懇親パーティーは、愛媛県立松山東高等学校書道部による書道パフォーマンスもあり、大いに盛り上がり、互いに親睦を深めた。

 

第4回四国・関西経済同友会意見交換会(2023.9.13)

 9月13日(水)15時から、一般社団法人関西経済同友会において、第4回四国・関西経済同友会意見交換会が開催された。四国側からは代表幹事ならびに四国新幹線および観光担当委員会メンバーなど26名、関西側から代表幹事、常任幹事、委員長を中心に15名が参加した。本会からは長岡代表幹事、三木代表幹事、川上インフラ・防災委員会委員長、澤田観光振興委員会委員長、森高事務局長の5名が出席した。

 本会では、四国新幹線実現に向けての課題、2025年日本国際博覧会に向けての取り組み、四国への観光客誘致について意見交換が行われた。当初、四国新幹線実現に向けて関西経済同友会とも連携・協力を図るため、2017年第1回が開催されて以降、2019年10月の第3回開催を経て、今回で4回目を迎える。

 はじめに、関西経済同友会の角元代表幹事と、四国側参加者を代表して土佐経済同友会の横山代表幹事より開会挨拶があり、会議が開始された。

 まず、香川経済同友会の長戸四国新幹線導入推進特別委員会委員長(四国旅客鉄道㈱専務取締役)から四国新幹線の現状や実現に向けての課題について説明があり、質疑応答、意見交換を行った。

 その後、「2025年日本国際博覧会に向けての取り組み」について、関西経済同友会から説明があり、四国への観光客誘致については、四国の各同友会から説明があった。

 最後に、香川経済同友会の佐藤代表幹事と関西経済同友会の宮部代表幹事の挨拶で意見交換会は、閉会となった。

 続いて開催された懇親会の席において、長岡代表幹事より、11月2日・3日に徳島県で開催される第120回西日本経済同友会会員合同懇談会についても、アピールいただいた。