2024年 年頭所感
一般社団法人 徳島経済同友会
代表幹事 長 岡 奨
明けましておめでとうございます。
2024年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。また、会員の皆さまにおかれましては、徳島経済同友会の運営と活動に対し、日頃から暖かいご理解とご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、昨年は、植田日銀総裁体制の本格稼働開始、日経平均3万円超え、イギリスでの70年ぶりの戴冠式、WHOの新型コロナウィルス感染症緊急事態宣言解除などがありました。日本では、新型コロナウィルスの第5類感染症移行に伴う行動制限緩和に円安が重なり、インバウンドの復活につながりました。イベント・経済活動が従来の姿に戻りつつある一方で、世界的な物価上昇、ロシアのウクライナ侵攻の事態終結への道筋が見えにくい状況が続いていること、10月以降にはパレスチナ・イスラエル紛争が変容・激化するなど、地政学的な地殻変動が懸念される年となりました。
一方で、スポーツ界では多くの明るいニュースがありました。野球、サッカー、バスケットボール、ラグビーでの日本人選手の活躍は私たちに大きな勇気と感動を与えてくれました。昨年に引き続き、大活躍の米国メジャーリーグ、大谷翔平選手。3月のWBCワールドベースボールクラシックで3大会ぶり3回目の優勝に輝き世界一を奪還したことは、記憶に残る出来事だったと思います。また、ここ徳島においても、徳島県初のプロバスケットボールチーム「徳島ガンバロウズ」が設立され、B3リーグでの活躍が注目されているところでもあります。サッカーJ2「徳島ヴォルティス」、四国アイランドリーグPlus「徳島インディゴソックス」とともに、徳島を活性化し、地方創生の一翼を担うことが期待されています。
次に、本会の活動についてですが、先ず、11月2日・3日に17年ぶりに徳島において「第120回西日本経済同友会会員合同懇談会」を県内外から363名の経済同友会会員の皆さま方にご参加いただき、盛大に開催することができました。ご協力いただきました皆さま方に厚く御礼申し上げます。調査研究活動では、阿波女活躍・ダイバーシティ推進委員会において、これまでの活動経緯に加えて、関西経済同友会女性リーダー塾への参加も踏まえて、徳島県知事との意見交換会を実施していただきました。他の委員会でも勉強会、講演会等々課題・研究テーマに向けての活動を継続いただいております。また、新型コロナウィルス感染拡大の影響で2020年から2022年まで中断していました「海外研修事業」を4年ぶりに実施いたしました。地方創生の具体事例を学ぶ目的で、スマートシティの先進地であるスペイン:サンタンデール市、創造都市・環境都市として街づくりに積極的な取り組みを行っている同:ビルバオ市、観光大国イタリアの都市部トリノにおける観光と結びつく農業「アグリツーリズモ」などにも着目し、スペインとイタリアを訪問いたしました。様々なことを学び、訪問地の自然・文化・歴史を十分に体感できました。
徳島経済同友会は、設立趣意書にもあるように、経済人として新しい日本・徳島の構築に全力を捧げたいと考えます。今後も様々な活動を通じて徳島経済の持続的な発展につなげていきたいと考えています。
本年の干支は「甲辰(きのえたつ)」です。成功という芽が成長していき、姿を整える年といわれています。また、辰(龍)は十二支で唯一、想像上の生き物であり「力強さ」や「成功」を象徴していることから、新たな始まりの年とも言われています。私としては、昇り龍のごとく、活気にあふれる年になってくれることを期待しています。
結びとなりますが、日本を取り巻く政治・経済・安全保障などの環境が大きく変化し、歴史的な転換点に立っているいまこそ、新しい時代を創造・挑戦する経営者としての役割を発揮することが大事であると考えます。
会員の皆さま方の益々のご繁栄をお祈り申し上げますとともに、本会に対し引き続きのご支援をお願いいたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。