6月16日(水)13時から、恒例の夏季経済講演会がWEBにて配信された。昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となったが、今年はWEBで開催する運びとなった。講師には、早稲田大学名誉教授で経済学博士の田村正勝氏を迎え、『近代文明の危機とコロナ禍の日本経済』と題して講演いただいた。三好、坂田両代表幹事をはじめ28名が参加した。
講演のなかで田村氏は、「近代文明はマイナス代価が高まり、生態系の撹乱・社会システムの機能不全・モラルの退廃を招き、危機(分岐点)にある。今後は共生(思いやり・共益・共助・連帯等)の拡がりに『一条の光』を見出している」とされた。日本経済については、欧米と比較し低成長が続き、企業収益も見劣りする現状を指摘。コロナ禍での企業収益や雇用環境の悪化についても言及された。また中小企業を取り巻く環境は厳しいが、中小企業庁の制定した「パートナーシップ構築宣言」への参加企業の拡大に期待を寄せられた。人口問題や労働力問題への対応、拡大する財政赤字に対する抜本的改革の必要性についてもお話いただいた。
質疑応答では坂田代表幹事が、人口減少問題を抱える徳島のような地方が元気になる施策について質問すると、「徳島は再生エネルギーの宝庫。EUが成功したように再エネの地産地消を目指し、徳島に再エネの産業を作ることだ」と述べた。