栃木県宇都宮市において、4月19日(木)・20日(金)の2日間にわたり「第31回全国経済同友会セミナー」が開催された。今回は、「次世代につなげる輝く日本を目指して~明るく希望に満ちた社会の構築~」を総合テーマに掲げ、全国44経済同友会から1000名を超える会員が参加し、本会からは岡田代表幹事、田村代表幹事をはじめ計11名が参加した。
オープニングでは、日光東照宮楽師による雅楽演奏が披露され、隅修三氏(全国経済同友会セミナー企画委員会委員長)が開会挨拶を行った。続いて、小林辰興氏(栃木県経済同友会代表幹事)、福田富市氏(栃木県知事)が歓迎の挨拶を述べられた。
基調講演は、「人口減少社会での持続可能なまちづくり」と題し、建築家で東京大学教授の隈研吾(くま けんご)氏により行われた。持続可能なまちづくりの取り組み事例として、自身の手掛けた那珂川町馬頭広重美術館や
「土間のある市役所」をコンセプトにした長岡市役所を紹介した。また、現在取り組んでいる新国立競技場の進捗状況は60%程度であることを説明、全国47都道府県の「木」を使用する考えを示した。
その後、4つの分科会に分かれ、議長、パネリストとともに活発な議論が交わされた。セミナー終了後は、懇親会があり、全国の経済同友会のメンバーと懇親を図ることができた。
2日目は、各分科会の報告がなされたあと、小林喜光氏(経済同友会代表幹事)が「次世代につなぐ社会の持続可能性をテーマに極めて良い議論がしっかりできた」と総括した。
特別講演は、「未来に繋げる地域文化の磨き方」と題し、㈱小西美術工藝社代表取締役社長のデービッド・アトキンソン氏により行われた。「おもてなし」は、あくまでも日本の特徴であり観光資源ではなく、日本には「多様性に富んだ自然や気候」という「稼げる観光資源」があるので、外国人観光客へアピールするコンテンツとしてもっと取り入れるべきだとの考えを示した。また、質の高い宿泊施設や外国人によりよく伝わる情報発信が大事であるとした。
次回の全国経済同友会セミナーは、新潟県で開催される予定である。