6月4日(金)、徳島合同証券㈱会議室において、空元香安莉氏(NHK徳島放送局企画編成部職員)を講師に迎え、『次元を超えたコラボで魅力あるまちづくりをPR』と題して、講演会が開催された。本セミナーは青年部会会員研修委員会企画で、リアルとWEBの併用により実施され、三谷青年部会長をはじめリアルでは7名、WEBでは8名が参加した。
<セミナー要旨>
【伝えるためのNHKの取組み事例】
NHKでは、防災意識の向上を目的に、アニメのキャラクター(あんさんぶるスターズのAdamの乱凪砂、七種茨)を出演させた防災番組をラジオで企画放送した。ラジオをツールとして選択したのは、災害時に伝達ツールとして有効であるため。登場するアニメキャラクターの2人は、我々の住む三次元の世界には当然実在しないのだが、いかにも実在するかのような、想像力あるいは妄想力を掻き立てるような、楽しめる仕掛けづくりをした。届けるターゲットは10代~30代の女性としたところ、想像以上に大きな反響があった。ファンの人は反応しSNSを拡散した結果、「いいね!」は15,000件にも及んだ。
【アニメとコラボしたまちづくり】
上記のような二次元のアニメとのコラボレーションによる情報発信の手法は、徳島の観光やまちづくりにも活用することができる。他県でもアニメとコラボした好事例が見られる。静岡県沼津市は、アニメ「ラブライブ!」の舞台となっており、聖地として数多くの観光客が訪れている。茨城県大洗町はアニメ「ガールズ&パンツァー」の舞台であり、コラボによる様々な企画により町の活性化を図っている。徳島は、「まちアソビ」があるなどアニメ文化が根付いている。例えば、観光PR目的で四国の電車旅を企画配信するとする。そこに、二次元のアニメの人気キャラクターを出演させ、声優の声を入れる。実際に存在し、一緒に旅をしているかのような錯覚を覚えさすような仕掛け、想像力が刺激され自ら発信したくなるような仕掛けをちりばめるのである。
徳島を盛り上げていく一つの施策として、現実(三次元)と架空(二次元)を融合させPRしていくことも有効だと思われる。