4月30日(金)、徳島県庁において、徳島県未来創生文化部との意見交換会が開催された。徳島県からは、徳島県未来創生文化部の加藤次長をはじめ3名、本会からは田中文化・スポーツ委員会委員長ほか副委員長3名が出席した。
新音楽ホールを活用した地域活性化とソフト面の活用をテーマに、今秋に予定している提言に向けた率直な意見交換が行われた。
◇新ホール設備基本計画
事業者の選定方法は、「設計・施工一括発注方式」。全てを一任するのではなく、設計段階において交渉していくスタイルをとっている。また、公募型プロポーザルの実施により、多くの魅力的な提案が出てくることが期待できる。
◇ソフト面について
文化ホールが、いわゆる公民館的な役割から、文化芸術に限らない地域に根付いた場所へと、位置づけが大きく変化している。また、全国的に注目されているホールは、リーダーシップに優れた館長や芸術監督の存在が共通項として挙げられる。ホールという箱在りきにならないようにしなければいけない。
また、さわかみオペラ(※5年前から徳島で上演されている市民参加型のオペラコンサート)や、「オーケストラキャンプ」(※徳島県主催のプロの音楽家が指導してくれる100人規模のイベント)の開催等、県民が参加するスタイルを積極的に取り込んでいきたい。
阿波踊り以外の文化が徳島に根付くことは素晴らしく、新ホールの基本計画にも「徳島の文化芸術の未来を担う人材を育てる」という項目があるように、市民を巻き込む仕掛けや教育プログラムを作っていきたい。
◇周辺の街づくりについて
周囲の公園からでもホールを感じ取れるような、周辺と一体となった賑わいを創造したい。オープンスペースにカフェを作るなど、誰でも気軽にくつろぐことのできる場所を設置すると効果的だ。
バスやタクシー、JRの活用などホール周辺との観光資源、移動手段との連携を考えるべきであり、将来的には、川の交通も手段の一つとして取り入れたい。県外客や車を持っていない人が楽しめるように、公共交通機関の充実が必要である。
◇徳島らしさについて
ホール建設に向けて、徳島らしさを表現するため、内装に使う資材や、ホール内へのLEDモニターの設置など、県内で作られたものを活用することを検討していきたい。